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2002/05/14 今週は、大阪から更新。/ 寿司経験値

月曜から、出張で大阪に滞在中。うちの会社の大阪支店は、ビルの高層階にあって、なかなか見晴らしがよろしい。梅田駅前の観覧車や、生駒の山並み、淀川も見えて、会議室での退屈な仕事の合間の目の安らぎになる。

本日も、朝から一日中、大阪支店でお仕事。支店の女性がバリバリの関西弁を話すのは、当然といえば当然だが、懐かしさを覚える。お昼休みに、お茶を運ぶ女性が、同僚にドアを開けてもらって、おっとりと、「おおきに」なんて言うのにもびっくり。私は関西系とはいえ神戸出身なので、実際に女性が「おおきに」なんて言うのを聞いたのは初めて。なんか、不思議な感動。

仕事は6時過ぎに終了。連日の宴会というのも疲れるので、本日は誘いを断って、ひとりで外食。地下鉄で梅田まで。ビックリしたのは、駅で大阪人が並んでるということ。「大阪人は駅で並ばない」というのが世間の常識だったはずだが、いつのまにか世の中も、変われば変わるもんである。もっとも、列車が着いてドアが開くと、ドヤドヤと順番はムチャクチャなのが、やっぱり根本的には大阪だ。

大阪でも、寿司屋を開拓するかということで、新阪急ホテル地下の「福喜鮨」に。日本酒を常温で飲みつつ、まずツマミは白身から。カレイ、タイ、スズキ。どれも、なかなか結構。ガラスケースのヒラメは、濡れ濡れとして、見てくれは実に美味そうなのだが、この季節にヒラメはどうかなと我慢。次にカツオ。切り身も美味いが、ポン酢が素晴らしい。

この店は、刺身でも途中で醤油皿を変えるし、わり箸も交換する。おしぼりも頻繁に交換するし、刺身を出すたびに下に敷くオオバもすべて新しいのに。やりすぎの感もあるが、なかなか高級感のあるサービスである。

ここで、お茶に切り替えて、握り。中トロは、中トロから赤身へのグラデーションが実に鮮やかな美しい種。ただ、脂とコクはいまひとつ。キスにはオボロを挟んできた。なかなか美味し。ハマグリはレモンかけて塩で。アワビ塩蒸しは、ツメを塗ってもらった。小さいが、なかなか美味そうなウニがあるので、どこ産が聞くと、淡路島の地元産だと言う。淡いが初夏の潮風を感じるようなウニ。最後は穴キュウ巻きで〆。

勘定をお願いして、大変に美味かった旨を伝えると、親方は、「いや、久々に、分かってるかたに食べていただきました」と一礼。カウンタに黙って座って寿司食うだけで、寿司経験値の高さというのは自ずから現れるんであるなあ。恐れいったか。がははは。<はい、自画自賛です。

もっとも勘定のほうは、土曜日にいった「さゝ木」とほとんど同じで、ま、やはりホテルの寿司屋はバカ高い。これだけ取られたら、お世辞のひとつくらい言ってもらわないと引き合わないというのも真実。いやはや。

ということで、ホテルに戻って一服。これから金曜日まで大阪で仕事である。そういえば、お好み焼きを食いに行かないといかんよなあ。