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昨日の夜は、西大島の「與兵衛」。せっかく寿司屋で顔になっても、長らくご無沙汰だと忘れられてしまう。長くつきあいたい店には、定期的に巡回する必要があって、これを、私としては「寿司屋のメンテ」と称するのである。ははは。 予約した６時に店に行くと、まだノレンが上がっておらず、他にも２組の客が待っている。数分後に奥さんが出てきてノレンが上がった。親方に聞くと、先日までいたお弟子さんが辞めてしまい、一人で仕込みしてるので、開店ギリギリまで忙しくしてたのだとか。 ここの寿司屋のタネは、酢で〆たり、醤油に漬けて「ヅケ」にしたり、煮たり、皮目を炙ったりと、すべて手がかかっている。生の魚をただ切ってだす品はひとつもない。奥さんが手伝うとはいえ、一人ですべての仕込みをするのは、並大抵ではないだろう。大変でしょうと問うと、「身体は大変だけど、気の利かない弟子を怒鳴りつけたいのを、我慢に我慢重ねてるより、精神的にはずっと楽ですねえ。ははは。」と親方は笑う。 「開運」を冷で飲みながら、まずいつものツマミ。漬け込んだシャコとヤリイカゲソのヅケが美味なり。もう少しツマミを所望すると、アワビ肝のあと、イカゲソの墨炒め、マグロ中落ちの炒め物と、寿司屋なのにシャカシャカ炒めたツマミが出てくる。なかなか新趣向で、どちらも美味いが、やはり仕込みに時間かけられないのも理由か。 その後、握りに移行。甘酢に漬けたヒラメ、皮目を炙ったシマアジのヅケ、漬け込んだハマグリ、〆たイワシ、甘酢にくぐらせたエビなど、いたって美味なり。アナゴも脂が乗ってきた。しかし、シャリの具合がいつもより冷えており、これはイマイチな気が。切ってからかなり時間が経ったという印象。やはり、弟子がいなくなって段取りに影響してるのかもしれない。 ８時前に店を出てタクシーで帰宅。SkyPerfecTVで、Ｗ杯、日本ｖｓロシア戦を観戦。前半から日本は積極的に攻めてゆく。ロシアにもボールを支配される場面はあるものの、互角以上の戦い。あんまり負けるという印象がしないのは、フランス大会の時よりも、日本代表の力が確実に上がっているからだろうか。 後半早々の稲本のシュートには、さすがに感嘆の声をあげてしまった。ロシアも、最後はあわてて捨て身の波状攻撃だったが、最後まで日本のディフェンスが破綻しなかったのも素晴らしい。Ｗ杯初勝利。グループリーグ突破もかなり現実味を帯びてきた。というより、１位通過さえ射程圏内だ。エライもんである。そういえば、今回の審判はドイツからだったが、やっぱりサッカー先進国の審判のほうが落ち着きあるよなあ。 |