夜は、西大島の「與兵衛」。前回来た時には、「子いか」、「新子」、「さんま」なんて種札はかかってなかったから、1ヶ月以上ご無沙汰してしまった。「子いか」も「新子」も、今週限りの表示だとか。寿司種の移り変わりは速い。さんまも、この時期だけ、塩で〆て、皮目を炙ってから酢に漬込むのだという。 「開運」を飲みながら、シャコ、煮ホタテ、イカゲソ、エビの頭などの載った突出し。切っただけで出すものは何ひとつない。すべて違う出汁で煮こんだり、炙ったり、漬込んだりした種。 さらに、アワビ肝とコンブ、中トロヅケ、ヒラメの甘酢づけ、炙りイワシなどツマミを貰う。マグロ血合いのコーヒー煮は、この店の名物だが、どういう巡り合わせか、今まで食べたことがなかった。ほろ苦いコクがマグロの脂にからんで、なかなか結構。 ここで握り。やや固めのシャリは、すっきりした味でなかなか結構。ヅケマグロ、ヒラメのゴマ醤油漬などにピッタリ合う。ヅケにしたシマアジは、皮目をしっかりバーナーで炙り、香ばしさを際だ出せるために薄く切った身を3枚ずらせて握る。これまた最高。 コハダはまだ2枚づけの大きさだが、この店にしては割としっかり〆てあり、美味し。スミイカも、だんだんと独特のパキパキした食感が出る大きさに。房総のマダカは、そろそろ禁猟らしいが、大きく切りつけられたアワビも旨み十分。アナゴも美味かった。久々に「與兵衛」の寿司を堪能して店を出た。 |