夜は、今年初めての「しみづ」訪問。 白鷹常温で飲みつつ、いつも通りまずツマミ。ヒラメは、上品な脂が乗って美味い。次に出たのは、あんまり見慣れぬ白身。親方に問うとサワラだという。皮目に軽く火をあてて、余分な脂を落としてある。クセのない真っ白な身に、実に稠密に脂が乗っているのだが、この脂が実にアッサリして舌の上で溶ける。醤油でなく塩でもいける。魚編に春と書いて、鰆(サワラ)。 タコ、平貝、焼き霜にしたサバ、タラ白子ホイル焼きと出てた後でハマグリを頼んでツマミ終わり。 お茶に切り替えて握り。まずマグロ。中トロ部分だが、マグロの滋味が深く、舌の上で溶ける上品な脂が細かく入っており、いつもながら実に美味い。マグロを賞賛してたら、親方が、「うちのマグロ仲卸が、堀内さんのページ見つけたといってましたよ」と教えてくれた。 ここの仲卸は、「フジタ水産」と言って、「次郎よこはま店」や「青木」もここから引いてる気鋭のマグロ屋だ。前に名前を聞いた時にこの日記に書いたので、「フジタ水産」でGoogle検索すると、うちのページが確かにヒットする。フジタ水産にようこそというページもあって、立派なマグロの写真があれこれ載っている。 コハダ、アナゴ、カンピョウ巻と食べて〆。お年賀の手ぬぐいを貰って店を出る。いつもよりお酒がちょっと多かったか、いささか酔った。 帰宅して、今月号の文芸春秋。「私のノーベル賞くたくた日記」は、田中さんの授賞式出席前後のドタバタがよく分かっておもしろい。世界が誇る知性である授賞者へ、丁重で尊敬ある扱いを行おうとするノーベル委員会と、興味本意で暴走して田中氏を珍獣扱いする日本のメディアが、実に好対照。日本のワイドショーというのも、一種、世界に恥ずべき文化だな。 |