MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2003/03/22 しみづ

昨日の夜は「しみづ」巡回。なかなかの盛況ぶり。席について親方と「さわ田」の話。「また応援してあげてください。うちも忘れずに(笑)」とのこと。

白鷹を常温で頂きながら、おまかせでツマミ。カレイがあるのが珍しい。常磐のマコだが、やはりまだ早いので少々味は薄い。締めるまではいかないが、軽く昆布を当ててあるとのこと。しかし身は大変上質。ヒラメとは違うあっさりした香りと軽やかな脂。早春から初夏の香りが口中に広がる。海の中には一足先に春が来ているのだろうか。

続いて、タイの腹身細切りを塩昆布と共に。これは身を軽く塩で〆てある。カスゴもほんのちょっと。淡い味の白身をごく軽い〆で。ホロホロと崩れる白身は、これまた春の味。タコ桜煮、平貝の炙りと貰う。タイ腹骨塩蒸しは、ごくあっさりした脂。これはこれで美味い。ハマグリをツマミで。

このへんで握りに移行。いつも通り、まずマグロ。中トロ部分を2貫。勝浦の延縄。ネットリと柔らかく、香りも味も濃い身が酢飯にからんで舌の上で溶ける。素晴らしい。脂の少ない赤身部分も握ってもらう。脂が薄い分、香りと味がより濃く口中に広がる。食べ比べると、このマグロの美味さは脂によるのではなく、基調低音として身が持っている香りとコクにあることがよく分かるのであった。

コハダ、アナゴ、カンピョウ巻ともらって〆。相変わらず秀逸。堪能して店を出た。

本屋に寄り、「天ぷら『みかわ』 名人の仕事」(早乙女哲也/プレジデント社)、「五感で恋する名画鑑賞術」(西岡文彦/講談社)、「瀬島龍三 日本の証言」(フジテレビ出版)購入して帰宅。天ぷら『みかわ』は名店として聞こえているが寿司屋との関係も深く、「しみづ」の種札は「みかわ」の早乙女氏が書いている。すきやばし次郎の小野二郎氏との対談なども掲載された本。瀬島の本は昭和史の備忘として。しかし、自分に都合の悪い汚い部分は、恐らく何も語ってないだろうが。