MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2003/03/30 中野「さわ田」再訪。

昨日の夜は、中野坂上「さわ田」再訪。開店と同時に入店。お酒を常温で頼んでツマミはおまかせで。ツキダシはウニ。刺身を載せる葉は、本ワサビを仕入れてる菜園から送ってもらったワサビの葉だとか。ワサビ本体は7年物の実に大きく立派なもの。このところ予約が次々に入って商売は順調とのこと。ただ、仕入れから仕込みから、すべて1人で仕切るので、体力的には大変だろう。

白身はヒラメとタイ。佐島のタイは小ぶりだが、透き通るような身が美味い。タコの美味い場所のタイは美味いと言うらしい。ヒラメはすでにシーズン終盤だが、青森産にはまだ探せばよいものあるとか。カレイは確かにやや早い気がするんだなあ。

カツオは藁のスモークがきつい。しかし、身そのものは実に柔らかい生の状態で仕上がっており、これはこれで美味いと再確認。戻りカツオや日本海側に行った迷いカツオなど、これから秋口まで継続的に使うとのこと。極端に旨みが強いので使い方が難しいところだ。

トコブシは青森と葉山と産地を変えて2種類。平貝は炭火で炙るがこれまた美味し。〆て皮目を炙ったカスゴと大葉、ミョウガ、芽ネギを海苔で巻いて。変った趣向だがなかなか結構。トロ炙りも美味い。その他、小柱、スミイカ、アジ、炙ったミル貝など。

ツマミを堪能してから握りに移行。酢飯の具合は、前回同様スッキリとやや固めに仕上がっており美味い。カツオも酢飯と一緒だと旨みが実にシャリに合う。マグロはやや熟成が進んで美味い。ツマミも含めてマグロ全体はたいへん上質。しかし、香りやらコク、味の深みに若干「あと一歩感」あり。マグロが難しい時期ということもあるが、席数5席で一日2回転では量が流れず、そのへんが仕入れに影響してるような気もするのだが。

赤貝もハマグリも上質。コハダの酢具合もなかなか結構。しかし、かみ締めるとほんの少しだがクセのある甘味が感じられるのは不思議。アナゴは、前回よりも醤油の風味がやや強く煮上がっている。寿司種仕事にもまだ思考錯誤が続いているという印象もあり。寿司種は実に上質のものを揃えており、新進気鋭の上り調子。まだまだこれから伸びる店だ。

この店のお茶は、シュンシュンと湯がたぎっている銅の釜から柄杓で湯を汲んで一杯ずつ入れるのだが、これが美味い。握りを堪能して店を出るとすでに9時過ぎ。わずか5席でゆったりできるのはよいが、東に住んでると帰りが大変。中野、荻窪近辺の人には便利な店だが。丸の内線とタクシーを乗り継いで帰宅。