MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2003/06/11 「さわ田」

夜は、久々に中野坂上「さわ田」巡回。カウンタ5席しかない人気店なので、なかなか予約が取れない。突出しは子柱。麒麟山を冷で飲みつつおまかせでツマミを。相変わらず立派な山葵だ。

白身はマコカレイ。ゴロンと大きな固まりで供されるアワビは、滋味あふれて美味い。ここの店ではツマミにしか使わない。あわび煮汁も別の器で。アオリイカ。殻つきウニは、お好み殻ごと炙ってくれる。炙る間に、今度は殻つきではないバフンウニを別に供する。シャコは、実に立派なものを殻ごと塩茹で。まずツメの部分をハサミで切って供する。そしてジョキジョキと殻を外すと、卵を抱いた実にふっくらとした身。何もつけなくても美味い。産地は三陸のほうらしい。殻つきの立派なのを使うと、江戸前で有名な小柴のシャコは使う気にならないと親方。

カツオとメジマグロはどちらも皮目を燻製のように炙ってあり、ワラの香りが食欲をそそる。トリガイは小粒だが前回同様、まな板に置くとキュルキュルと身が丸まってしまうほど新鮮。カマスを軽く〆たものを小さな押し寿司風にして表面を炭火で炙る。カマスの淡白な脂と紫蘇の葉の香りが素晴らしい。油津だという大トロは5人分のブロックに煮切りを塗ってから炭火で炙る。切り分けて供するのだが、固まりが大きいからか、外は火が通ってるのだが中はちょっと冷たい。時間があれば最初に室温に戻しておくとよいのだろうが。

このへんで握りに移行。マグロは佐渡定置網。脂の具合を変えて2貫。酢飯とも馴染み、シットリと旨味にあふれた素晴らしいマグロだ。メジマグロにカツオ。ここのスッキリした酢飯と合わさると、ツマミの時とは違った滋味を感じる。コハダは2枚づけにするほど小さなもの。新子の季節はまだ先だが、昨今は日本全国を探せばいくらでも小さいのがあるとのこと。

カスゴは炙った皮が香ばしく実に上品な〆具合。キス、アジも美味い。ハマグリ、アナゴ、玉子、カンピョウ巻ともらって〆。日曜の夜は5名1回転のみだそうだが、お客の数を限定しているだけに、吟味した素晴らしい種が揃っている。来るたびに寿司種やツマミの供し方に新機軸が感じられるのも素晴らしい。これで店が近ければ言うことないんだが、もうちょっと東のほうに移転しないだろうか。はは。