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2003/06/22 「しみづ」巡回

昨日の夜は「しみづ」巡回。5時ちょっと過ぎにのれんをくぐると、すでに5名がカウンタに。最近、土日でも客足が早いね。いつもは常温だが、蒸し暑いので冷やした日本酒を。

「昨日のお客さんからメールありましたか?」と奥さんが微笑む。そう、昨日のお昼にうちのページ読んでこの店を訪問した女性がいたのであった。まあ、女性のひとり客だと、「新橋鶴八」は最初にはちょっとお勧めできないかなあ、などと親方と軽口を。はは。

まず切ってもらった白身は、種札にはないが、半身だけ残ったカレイ。透き通った身に香りが結構。フッコの脂は実に淡白。スズキと呼ばれるほど大きくなると身がスカスカになるので使わないとのこと。タコは塩で。ここのタコはツマミで食べるのが美味い。

シマアジは皮目を軽く炙ってある。実に脂が軽く旨味だけが際立つ。「いいシマアジです」と親方。私はシマアジ好きだがその通り。ミル貝も塩で。アワビは切る時から芳醇な潮の香り。前回よりも着実に香りも味も深くかつ濃くなっている。最盛期に近づく旬の素材の力をここほど分からせてくれる店はあんまりない。まあ、こちらもほとんど毎週のように定点観測しているということもあるのだが。カマスは昆布〆で。前回よりも滋味深い味。〆具合にもよるのか。舞鶴の大ぶりなトリ貝は、来週あたりから入るとのこと。しかし出回るのは長くとも1ヶ月間だという。なるほどねえ。

握りに移行。マグロは青森の小型。50キロくらいとのことだが、相変わらずシットリと旨みがあって酢飯によく合う。新米は寿司飯に合わないというが、米そのものも、だんだんと寿司に向いた風な乾燥具合になってきてると親方。コハダは台風の影響で小さいのしかなかったとか。ここのシッカリした酢〆にはあんまり合わない。脂そのものも抜けてきている。カスゴはもう終わったとのことで、アジを1貫はさんでくれた。これまた素晴らしい。

週刊ポストに掲載されたこの店のアナゴ巻きの話をしながらアナゴ。海苔巻やら山椒塩も目先が変わって美味い。しかし、結局のところ煮ツメでアナゴというところに回帰するねと親方と意見一致。昔から残ってる仕事にはそれだけの底力がある。カンピョウ巻も海苔が素晴らしかった。