昨日は所用があって午後から休日出勤。 夜はいつもの「しみづ」。早い時間は一杯だったのでやや遅い訪問。店は満席。日本酒を常温で。白身はホシとマコのカレイ2種。どちらも素晴らしい。タコも身に力あり。カレイ縁側に小柱の炙り。今日もカツオがあって、藁で軽く燻した身をカラシ醤油で。腹側の脂の乗った身は特にカラシと合う。そもそも昔の江戸ではワサビが使用されておらず、カツオはカラシで食していたものだと言うが。アワビ塩蒸しは、相変わらず素晴らしい香りと滋味。北寄貝は軽く炙って。ツブ貝も実に立派な身。しかしこの2種は種札にはなく、握りには使わないような。貝が払底する季節の代打専門というか。最後にシマアジ。まだ身が固いので、と薄く切りつけるが、これまた立派な身で上品な脂。 最近、私の日記読んだと「しみづ」に来る人が多いと親方。売上に貢献できて光栄だが、どういう人が来訪してるのか分からないのも不気味だ。はは。この店も「あら輝」のようにホームページ作ったらと言うと、「パソコンに余分な時間取られたら過労死してしまいます」と。きちんと仕込みする寿司屋は重労働だ。 コハダの新子は、本日の築地でキロ6万5千円の最高値をつけたとか。7月最初に入荷した時は2万5千円と聞いたが、やはり品質の差か。「しみづ」のコハダは、割と古式を残してしっかり〆るから、使うのはもっと大きく育ってから。しかし、今日のコハダは実にいいですよと親方。 握りで食してみると、脂も乗り、肉厚で旨みも十分。シーズン終盤にしては信じられないほど冬場の全盛期に近い。せいぜい1年で老齢のコノシロになってしまう魚だが、産地によってはまだこういうコハダがいるのであった。マグロも相変わらずシットリと旨みがあり素晴らしい。アナゴ、カンピョウ巻もいつもながら秀逸。 なんだかこう、癒されたような気分で店を出る。 |