MADE IN JAPAN! 過去ログ

MIJ Archivesへ戻る。
MADE IN JAPAN MAINに戻る

2003/10/13 あら輝 しみづ

土曜、日曜は休日出勤したものの夜は寿司屋で一杯。本日はお休み。記録を残しておこう。

(10/12) 「あら輝」

久々に上野毛「あら輝」。ずいぶんと間が空いてしまった。

予約の時間を再確認に午後に電話を入れると親方が、「堀内さん、お願いがあるんです。申し訳ありませんが30分早く来て頂けませんか」と。指定の時間とおり入店。なんでも手違いで1名多く予約を取ってしまい困りきっていたことろだと感謝される。まあ、早目に始めるのはこちらも早く帰れて好都合。

鮨種を入れる白木の箱が2つに増えており、ひとつには名前入りの立派なフタが。クリクリ坊主、名古屋から修行に来てるスズキ君も元気そう。控え席には「鮨を極める」が何冊か置いてある。尋ねるとやはり100冊引き取ったらしい。著者を「新橋鶴八」で見かけた話など親方と。この店で、著者の早瀬氏は、本来の書名は「男たちはなぜ鮨屋になったのか」にしたかったのだと語ってたとか。「志太泉」を冷で飲みつつツマミを。

石鯛。上品でツヤツヤした脂が乗っている。ヒラメの縁側も結構。トコブシは香りこそやや薄いものの旨みは十分。土佐醤油で食べるカツオも上質な脂。鮎の腹ワタの塩辛、自家製のウルカ、子ウルカもオツな味で酒が進む。スミイカゲソの炙り、アジの炙りなども美味い。日曜に焼く玉子。今日は車海老とヒラメのすり身が入ってるとか。

家族連れ4名が入店したところで一緒に握りに移行。酢飯は合わせたばかり。ツヤツヤと一粒一粒が分かる素晴らしい出来。やや味は濃い気はするがここの寿司種とはよく合う。マグロ赤身は柔らかく旨みもあり。シマアジも上質。続く中トロ、ヅケも酢飯とマッチして美味し。小さな松茸と炙りトロを合わせた「トロ松」も珍しい。スミイカ、コハダ、握る寸前に茹でる車海老などもよかった。ウニ、アナゴ、カンピョウ巻ともらって〆。堪能して店を出る。

(10/11)「しみづ」

会社帰りに「しみづ」。「秋鹿」常温で飲みつつまずツマミ。タイは脂の具合が秀逸。カラシ醤油で食べるカツオも薫り高く素晴らしい。北海タコは桜煮。焼霜にしたサバもだんだん脂が乗ってきた。シャコは卵無しを。これもだんだんと旬である。柔らかくフックラした漬け込み。赤貝ヒモ、ミル貝も香りがよい。ハマグリもシーズンを迎え身が柔らかくなってきた。

「ニュー新橋ビル」で「鮨を極める」の著者に会った話をしてると、「しみづ」も本に載ると言う。何の本か聞くと、学校教育用の副読本だというのでびっくり。「天ぷらみかわ」、「バードランド」、「コートドール」などと一緒に、食べ物関係の職人を扱った教材なんだとか。偉人伝みたいなものだろうか、凄いね。子供の頭に店名が刷り込まれると、何年かしたら弟子入り志願者が門前市をなすような賑わいになるかも、とか、10年20年先のお得意さんの種まきのようなもんだ、と笑い話に。

握りはいつものとおり。マグロは部位を変えて2貫。旨みもコクもあり素晴らしい。コハダ、アナゴも実に秀逸。

今月終盤、親方は気鋭のマグロ仲卸「フジタ水産」が仕切る大間マグロ・ツアーに参加するのだそうだ。本マグロの漁獲で有名な青森の港。今月末に「マグロ祭り」が行われるらしい。今年は例年よりも大間のマグロが早く出てきてるような気がするが。

築地の「つかさ」でも「大間マグロ・ツアー」について聞いたのだが、同行するのは、鮨好きなら誰でも名前知ってる有名寿司屋店主ばかりの豪華メンバー。フジタ水産から本マグロを引いてる店の親方が揃って参加するとなると、優秀な江戸前寿司屋がかなりお休みということになる。寿司屋巡りの客には受難の週末だな。まあ、私はその土曜日から遅い夏休みでオーストラリア行きなのだが。