昨日の夜は、本年初の「しみづ」。というより、そもそも今年初めての寿司巡回。開店時間に行くとまだのれんが上がっていない。前で待っておられた、よくここで顔を会わせるAご夫妻とおくればせながら新年のご挨拶。 ほどなく入店して、親方にも新年の挨拶。ずいぶん久しぶりな気がしたが、12月30日にも来てるから、考えると2週間はたってない訳である。 まず秋鹿を冷で一杯。久々にこの酒を飲むとずいぶん辛口に感じる。つきだしは豆腐。親方が、「今年の寿司屋はうちが初めてでしょう」と笑う。マグロ仲卸の藤田さんがここを読んでるから、動静が伝わっているのであった。はは。 Aご夫妻と、西オーストラリア、パースへの海外移住の本が出てたことなど語りながら、おまかせでまずツマミ。タイは腹身に脂が乗って実に美味い。ヒラメは軽い脂だが上質なもの。普段はあんまり食べないが、スミイカを細く切って。上品な甘味があってなかなか美味い。シャコ、タコも結構。サヨリは白身の脂ほどくどくはないが、軽く上品な脂が乗ってまさに旬。サヨリも寒の内、本当に美味いのは1月一杯ですかねと親方。與兵衛の親方も同じことを言ってたな。 表面を炙りヅケにしたブリ。これもこの店の看板にしてもよいほど美味いのだが、ブリもそろそろシーズン終りで、使える時期は短い。この店の寿司種札について親方の解説。単に墨で書いてるわけではなかったとは知らなかった。白子ホイル焼きもいつもながら結構。赤貝とミル貝のヒモでお酒の仕上げ。赤貝はフレッシュな磯の香りが素晴らしい。このへんでお茶を貰って握りに切り替え。 本日のマグロは3貫。最初の赤身は旨みを放出しながら口中で柔らかく砕けてゆくような感覚。中トロ部分は部位を変えて2貫。マグロの香りと脂の乗りの具合がよく、シットリ柔らかい身が口中で酢飯に溶けこんでゆくよう。これまた素晴らしい。コハダは半身づけを2貫。2つめには海老オボロをかませて。しっかりしたこの店の〆具合に慣れると、他の店のコハダが軽過ぎるように感じる。アナゴもいつものように塩で1貫、ツメで1貫。最後の仕上げにカンピョウ巻。相変わらず酢飯を置いた時に香りたつ海苔が素晴らしい。 これで今年の寿司始め終り。店名入りの手ぬぐいをお年賀にもらってホロ酔い加減でブラブラ帰宅。帰宅して文芸春秋2月号をパラパラと。本日はのんびり起床。火曜からしばらくオフィスを留守にするので、本日は自宅でその準備。夜は、本年2軒目の寿司屋巡回である。 |