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昨日の夜は「しみづ」巡回。新橋に向かうタクシーで朝青龍の優勝を運転手から聞く。品格やら礼儀やらゴタク並べたとてやはり格闘技。無敗で優勝して、「勝ちゃあええんやろ、文句あるかコラーっ！」とガッツポーズされては高砂親方も黙るしかない。格闘だけに生きてきた血気盛んな２３歳モンゴル生まれ。日本的美徳とは無縁の乱暴狼藉で当たり前と言えば当たり前な訳でもあるが。 常温の酒でツマミ。ヒラメ、サヨリ、平貝炙り、タコ、シャコ、サバ、白子ホイル焼、赤貝とミル貝のヒモなど、どれも結構。親方が、「『あら輝』の本読みました？」と尋ねてくる。「なんか口調が違いますよねえ〜」とのこと。そう、確かに、あの本での妙に慇懃な荒木親方の語り口は、全然本人の普段の口調と違う。まあ、書いた人が「きよ田」の幻影を投影しているのかも。 塩辛もらった後で握りに。マグロは、おそらく今年最後との大間。赤身も中トロ部分も溶けるようなシットリした脂と旨み。コハダの１貫はオボロを挟んで。光り物にオボロを噛ます店は最近多いが、本当のところ、この店くらいしっかり酢を効かせて〆ているコハダでないとオボロを噛ませる意味はないような気がする。カンピョウ巻も相変わらず秀逸。ホロ酔い加減で烏森神社にお参りしてから帰宅。 |