夜は西大島「與兵衛」巡回。 最初のお酒は滋賀の大吟醸「松の司」。旨みがあるが飲み口は軽い。 親方の冗談を聞きながら、スタートは牡蠣の暖かいお椀から。魚介の旨みがすべて凝縮したかのような出汁。この煮汁はこの冬、ずっと継ぎ足して使ってるのだそうだが、雑炊にすると最高に美味いだろうなあ。牡蠣の佃煮風。酒にも合うが暖かいご飯が食べたくなるような一品。牡蠣はまだ3月中旬までは続けるそうで、あと1回くらいはお目にかかれるかな。 この後はツキダシがあれこれ載ったいつもの一皿。煮ホタテ、シャコ煮浸し、エビ頭煮、アナゴ肝煮、イカ耳ヅケなど。お酒の銘柄を替えて。「十四代」の後で飲むと「開運」は、やや酸味を強く感じる。ヒラメ縁側の甘酢ヅケ、ミル貝ヒモ、酢〆のイワシ炙りなどが第二の皿で出てくる。イワシはネットリと脂が乗って実に美味い。酒も進んでホロよい加減に。 頃合で握りに移行。お茶が美味い。最初はカツオのヅケ。ここでカツオを食すのは確か初めて。軽い脂と爽やかな後味。キハダマグロのヅケもネットリと悪くない。スミイカの後はシマアジヅケ。炙った皮目が香ばしくいつもながら美味い。ヒラメ甘酢、エビも結構。北寄貝、ミル貝と甘酢にくぐらせた貝類が続き、コハダ、サヨリ、イワシと光り物に。酢〆の仕事もこの店の固めの酢飯と実によく合って美味い。ここのサヨリもいつも絶品だが、そろそろ身が高くなってきたのでそろそろ終わりだとか。アナゴは一般によくない時期だが、白い煮上げのアナゴは実にふっくらと脂が乗り濃厚なツメによく合う。しっとり上品な甘味の玉子で〆。どれも素晴らしかった。 |