土曜の夜は西大島「與兵衛」。6時半に入店したが、カウンタにセットしてある席は私以外にあと1組2名様のみ。こんなに空いているのは珍しい。先週の日曜も明日の日曜も満席。昨日の金曜日も満席で何組もお客を断ったそうであるが、まれにポンとこういう日があるのが水商売だ。「本日の大吟醸:山形正宗」を飲みつつ、まず一皿目のお通し。牡蠣の煮びたしが実に結構。他は煮ホタテ、煮イカゲソ、シャコなどお馴染みの種。 もう一組のお客は遅い時間とかで、店は1時間近く私ひとりの貸切状態。のんびりと親方と雑談。正月放送のBSデジタル番組取材があったと聞く。B級タレントが寿司食べて「こだわってますねえ」なんてお決まりのアホみたいな感想述べる系の番組ではなく、握った寿司そのものをハイビジョンで写すのだとか。キャメラが移動するレールまで店内に組んで撮影したというから大事である。築地「つかさ」の事も親方からたびたび聞かれるので、「新・築地まるかじり 2005」に掲載されていることを伝えると、河岸の本屋(そういうのがあるんですなあ)でチェックしてみるかとのこと。 お通しの次は、牡蠣の出汁で煮たシマアジとサバのアラ。隠し味のニンニクが美味い。「十四代」、「開運」とお酒をおかわり。ツマミの2皿目は、ヒラメ甘酢ヅケ、皮目を炙ったイワシ、中トロヅケの炙り。〆たイワシが実に素晴らしい。 適当なところで握りに。寿司種のラインアップは前回と変化なし。 マグロ赤身ヅケ、ヒラメは甘酢ヅケと胡麻醤油ヅケ。シマアジ、イカ、オボロをはさむサイマキ、甘酢につけた北寄貝、サヨリ、コハダ、イワシ、サバ、ハマグリ、アナゴなど。最後に玉子。煮物も光り物も実に安定した仕事。酢飯の具合も良好。いつもながらどれもこの店でしか味わえない素晴らしい握りを堪能。年内にもう一度再訪することを約して店を出る。 |