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2005/01/08 「與兵衛」

暖かくなったり急に冷え込んだりで喉の調子悪し。昨日は、夕方から某お役所に赴き、仕事関係の打ち合わせ。アメリカ現地法人で作成した英文のパワーポイント資料を参照しながら日本語で説明しなければならず、これが結構疲れる。約1時間私一人で説明。更に喉の調子悪化。かないませんな。

会社を出て、西大島「與兵衛」に予約の電話。しかし土日はすでに満席。今夜なら1席空いていると奥さんが。予定を変更してさっそく本年初訪問。

入店して新年のご挨拶。今年は今日が初日だが、仕込みは前日からやっていたとのこと。ここの寿司種は〆たり煮たり漬け込んだりしたものばかりだから、当日仕入れて当日出せるものは少ない由。市場では探せばよいものもあるが、初荷明けでまだまだ値段が高いとか。

九平次を飲みつつ、最初のお通しはマグロ血合いのコーヒー煮。たまにしか置いてないのだがこれが絶品。ツマミ第一の皿は、煮ホタテ、エビ頭、アナゴ肝、マグロヅケ炙り、煮イカゲソ、牡蠣煮びたし。いつもながらのラインアップだが、これが実に結構。十四代本丸、開運とお酒をチェンジしてツマミ第2の皿。酢〆のイワシ大葉を挟んで、ヒラメ縁側甘酢ヅケ、ヒラメゴマ醤油ヅケ。イワシは初日だからか、やや〆が浅い気がするが、これはこれで美味い。

このへんでお茶を貰って握り。マグロヅケ、ヒラメ甘酢ヅケ、シマアジ、スミイカ、北寄貝甘酢ヅケ、エビ。固めの酢飯にどの種も実によく合う。ここからサヨリ、コハダ、イワシ、サバと光り物を連発で。魚によって脂の濃さと旨みが少しずつ違う。その個性が〆具合を変えることによって見事なグラデーションを描いて引き立つ。コハダはやや小型で軽めの〆だが、濃厚な脂と旨みが実に濃厚なイワシとの差が絶妙に浮かび上がる。サバには更に脂に潜んだ上品な甘味が加わる。例えば「新橋鶴八」の脂が乗りネットリと〆られたコハダは、ぢょうとこの店のコハダとイワシの中間に位置するだろう。店によって光り物の個性は実に違う。それが面白い。続いてハマグリ、アナゴと煮物を。白く煮あがったアナゴは脂がネットリと舌の上で酢飯にからみついて溶ける。いつもながら秀逸。最後は玉子焼で〆。

親方が正月4日に放映された寿司特集のTVの感想などあれこれ語るのを聞くと面白い。與兵衛の寿司を堪能して、今年もよろしくと挨拶して店を出る。