MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2005/01/22 「新橋鶴八」 / ゴッホを見た場所。

金曜の夜、会社を出てから築地「つかさ」に電話するも満席。席に空きがあった「新橋鶴八」に。お酒を冷で飲みつつツマミを。ヒラメ、塩蒸し、ブリ。他のお客の注文でカンピョウを巻いていた親方がこちらを見て、「すみません、今日はカンピョウ終っちゃったんですよ」と。いつも最後はカンピョウの海苔巻で〆ていたのだが、品切れになるとは珍しい。ここのカンピョウは、まるで佃煮のような昔風の濃い味付けであるが、海苔の香りとあいまって慣れたら止みつきになる。「明日ならあるんですが」と親方。強面であるが時折面白いことを言うのであった。

ハマグリでツマミを終了して握りに。その間にも、ブリ、塩蒸し、ヒラメと次々と品切れになり種札が裏返されてゆく。その日売れる分だけしか仕込まない。実にまっとうな商売。



土曜の夜は「しみづ」。入店すると久しぶりにAご夫妻と同席。奥さんは先日からネット接続を始めたのだが、このページまで辿りついて過去ログをずっと読んでおられた由。ゴッホに関する本の感想についてなどあれこれ。外国のどこでゴッホを見たかなどの話になるが、アムステルダムにも行かれたことがあるそうである。国立ゴッホ美術館にも一度は行ってみたいなあ。

アメリカは20世紀一の金満国家だから、大金持ちが買い漁った印象派絵画の名品が数限りなく大西洋を渡っている。エッフェル塔やローマのコロッセウムも何度もアメリカ人が購入した(もちろん能天気な成金が国際詐欺にあったのだが)という逸話があるくらい。しかし、やはり西洋美術の本場はヨーロッパである。

私自身が海外でゴッホを見たというと、まずアメリカで、シカゴ、ボストンの美術館。そしてロンドンのナショナル・ギャラリーか。パリには行ったがオルセーは訪問してない。そうそう、ケンブリッジのフィッツウィリアム博物館で見た「麦畑」の習作が妙に記憶に残っている。画集などでも見たことのない無名の小さな絵(確かキャンバスではなかった)だが、そこには確かにゴッホのあの「カラス」が既に存在するのであった。

親方から、先日の旅行のことやら沖縄からこのページ見てるというお客さんが来たことなど聞きつつのんびりお酒を。ツマミはいつも通りおまかせで。ヒラメは上質な軽い脂。ツブ貝も新鮮。タイ昆布〆。スミイカ、タコ、小柱は塩で。サバは焼霜。赤貝ヒモも香りよし。ヤリイカ煮付けは卵が美味い、ほんの少しだけ酢飯を詰めて。ハマグリ、塩辛など頂いてお酒終了。握りもいつも通り。マグロ、コハダ、アナゴ、そして最後はカンピョウ巻。鶴八伝来のしっかり味のついたカンピョウ。昨日の夜からこれが食べたかったのであった。心なしか海苔の香りもいつもより立っていたような。

帰宅して、「ドスペ」(ま、しかし品の無い番組名だよなあ)で「マグロに賭けた男たち」を見る。築地「つかさ」も堂々の登場。なかなか面白かったが、感想はまた次回の更新で。