MADE IN JAPAN! 過去ログ

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2005/03/06 西大島「與兵衛」訪問。

土曜の夜は、西大島「與兵衛」訪問。年明けから新客ラッシュが続いているそうで、なかなか予約が取れない。思うに、さとなお氏のサイトで絶賛された影響ではないだろうか。まあ、なんにしろ商売繁盛は結構なこと。親方一人では仕込みも忙しいようで開始は7時から。お酒はまず「十四代」。1月に入った新酒で香りがフレッシュ。

まず、サバのアラ煮。出汁が濃厚で美味い。お通し第一の皿は、ホタテ、エビ頭、イカゲソヅケ、タラ白子煮浸し、牡蠣煮浸し。シャコはよいものがないとのこと。サバの砂ずり部分を小口に切って。コハダかと思うほどアッサリした脂に感じる〆具合。お酒は「天界」、「酔鯨」と切り替え。

ツマミをもう少し所望して、ヒラメ胡麻醤油ヅケ、縁側の甘酢ヅケ、ミル貝ヒモは甘酢を潜らせて。北寄貝が終ったがミル貝も美味し。この辺でお茶にして握りに移行。

隣の席は、以前ここでもお会いした小田原の某氏。あれこれと近況をかねて雑談。親方からも色々興味深い寿司話を聞く。いつものペースで親方のジョークも次々と炸裂。この店は奥さんも気さくで面白い。カウンタにも笑いが絶えない。

キハダマグロのヅケはネットリと美味い。ヒラメの甘酢は七味をかませて。胡麻醤油ヅケも美味し。スミイカ、シマアジ、エビ、ミル貝と。ここから光り物が連発で。軽いものから濃厚なものへと実に印象的なグラデーション。サヨリはネットリ感あるもののくどくない脂。コハダは1匹丸つけの小型だが、軽めのフレッシュさを感じる〆。九州の分厚い身のコハダは使わないと。確かに、この店には素晴らしいサバ、イワシがあるので、このくらいがちょうどよいバランスだ。サバも脂が乗っているが決してクドくなく旨味と甘味が美味い。シーズンは終盤だが、時折ポンとよいものがあるらしい。イワシは脂の乗ったものをしっかり〆る。薄く切りつけたものを3枚重ねて。ネットリとした脂が舌の上で溶けるかのよう。素晴らしい。

煮物に移行して、ハマグリ、アナゴ、玉子。どれも実に結構。最後は珍しくカンピョウ巻を頼んでみた。この店で海苔巻頼むのは2回目。おまかせの握りが一通り出ると、お腹一杯でなかなか海苔巻まで辿りつけない。この店は、ウニやイクラは置かず軍艦巻きもない。おまかせ主体の店なので、一通り出た後で海苔巻まで所望するお客はやはり少ないらしい。他の寿司屋と比べると海苔の使用量は格段に少ないとのことであった。

寿司を堪能してタクシー帰宅。雪の日のタクシー商売などについて運転手からあれこれ面白い話あり。商売は何にしても難しく、かつ興味深いものである。