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2005/06/05 「弁天山美家古」

日曜夜は、浅草「弁天山美家古」。お酒は「山田錦」冷酒。お通しは、北寄貝のヒモ甘酢。ツマミをおまかせでまず所望。まず、タコ、アワビ塩蒸し、アワビ肝ペースト、シャコの盛り合わせ。肝ペーストをアワビと一緒に食すと美味い。シャコはやや古風に感じる漬け込み。次にマグロと平貝のぬた。この甘目の味噌はいつも実に美味い。マグロ中トロひっかきは海苔、山葵と合えて食す。

このあたりで握りをおまかせで10巻。まず季節の白身ですとスズキの洗い。爽やかであっさりした食感。ヒラメコブ〆。タイは甘みと脂あり酢飯とよく合う。コハダはやや軽い〆だが、これも悪くない。赤貝。海老は甘酢にくぐらせた旨みが独特。煮イカは煮ツメの風味がよい。軽く炙る沢煮のアナゴ、マグロのヅケ、玉子。

最後にカンピョウを所望すると、半分でもできますよと。「そうだなあ」と考えていると、中トロ部分のひっかきを指して、「これを半分巻いても美味いですが」と親方。ということで半分は鉄火巻に。カンピョウと半々てのもよかった。「アワビも、だんだんよくなってきますからまたどうぞと」親方の挨拶を聞きつつ勘定。これまた実にリーズナブル。安くあげようと思ったらツマミや握りの数を減らせば、きっちりそれに応じて勘定が下がる明朗会計。種が最高級というより、キッチリした江戸前伝統の仕事で食べさせる店だが、浅草に住んでた時にもっと通えばよかったな。

地下鉄の駅まで歩く外はまだ明るい。街にもそろそろ初夏の香り。