木曜夜は、築地「つかさ」。発売して間もない今月号の「dancyu」、「江戸前の魚」特集号にこの店が紹介されている。前にも取材があったと聞いてたのだが、場内の有名寿司屋を差し置いて(笑)2ページにも渡って写真入りで紹介されているのにはびっくり。 マコカレイ、イナダ、アナゴなど、握りの写真が実に綺麗に撮影されている。「いつも食べてるのよりなんだか美味そうに見えたなあ」などと冗談を。この店がいつも握りを乗せるのに使うのは白い焼き物なのだが、写真写りに関しては、やはり黒の皿のほうが映える気がする。 高橋親方は、自慢のマグロを紹介できなかったのが残念と。そういえば、以前、千葉、鴨川で上がったマグロなんてのがあったが、あれは江戸前の線引きからやはり外れるかね、などと雑談を。まあ、範疇には入らんだろうな。 お通しは枝豆。マコカレイは本日締めたとのことだが、すっきりした歯ごたえで旨み十分。フッコは特有のごく軽い癖があるものの、いかにも夏らしい白身。カンパチは腹側。かなり熟成して、ネットリと美味みが舌の上で解ける。冷酒で上質な白身の精妙な旨みを食べ比べるのも、寿司屋カウンタの醍醐味。 青森産アワビの塩蒸し、アナゴ。小柴のシャコは爪と一緒に薄めの出汁で煮びたしに。卵入りだがこれが美味い。カツオは脂がよく乗ってもっちりした身。アジも結構。「dancyu」の記者は、正式な取材依頼の前に覆面で一度食べに来ていたとのこと。仕事熱心ですな。さて、掲載効果はというと、その夜は私以外には、何度も来られてると思しい上品なご夫妻が1組だけ。まあ、急に混んでも困るのだが。 適当なところで握りに。アオリイカ。赤身は深い旨みあり。中トロは上品な脂。コハダ新子は4枚づけ。実に雑味のない淡い味とも言えるが、香り以外は酢と塩の味といえばその通り。しかし、それが新子と言えばそれもしかり。赤貝、茹でたての車海老。ウニは「はだて」。アナゴはふっくらと脂が乗る。最後の鉄火巻は相変わらず酢飯とマグロの相性が素晴らしかった。 |