日曜は本年初の「與兵衛」。なんだかんだ慌しく、今年は寿司屋巡回ペースがかなりスローダウン。 お酒はまず大吟醸「松の司 雄町」。他のお客さんは7時からとのことで、親方やお弟子さんとあれこれ雑談しながら一杯。ツマミ第一の皿は、ホタテ煮浸し、海老頭、牡蠣煮浸し、北寄貝ヒモのヅケ、イカゲソのヅケなど。お酒を十四代本丸に切り替え。マグロヅケ炙りは、爽やかな酸味あり。炙った平貝を二杯酢で。火を通すことによって香りが立ち、甘みが増すのだが、二杯酢がその旨みをまた引き出す。親方によるとフライパンで炙るのがミソとのことだが、確かに直火で炙るのとtextureが違うのだ。ヒラメ縁側の甘酢ヅケ、身の胡麻醤油ヅケでお酒フィニッシュ。 このへんで握りに移行。お茶が美味い。握りはまず赤身ヅケ。ネットリした旨み。ヒラメの甘酢ヅケ。北寄貝は甘酢に潜らせてあるのだが、いつもながら爽やかな甘味が素晴らしい。スミイカのヅケ、皮目を炙ったシマアジ、車海老と。あいかわらずやや固めの酢飯で、握り方を見ると固く握ってるように見えるのだが、これが絶妙に口中で崩れる。ここから光り物。脂の浅いものから濃いものへと。サヨリは真っ白に脂が乗るがくどさなく旨み十分。コハダもネットリとした脂の乗り具合。サバは身の甘みが一杯に広がる。イワシは削ぎ切りにして何枚か重ねる。これまたネットリとした脂が、舌の上で酢飯に絡みつきながら溶けてゆく。この具合は他に比類がないくらい素晴らしい。 煮物は、ハマグリ、アナゴ。どちらも酢飯に合って素晴らしい。最後は玉子焼。どれも実に美味かった。お年賀の手ぬぐい頂いてタクシー帰宅。 |